オリーブの樹はとても長寿です。私たちは庭先やオリーブ園にある若木をイメージしますが、地中海地域では、樹齢4000年を超える古木も現存します。屋久島の縄文杉が2000~7000年ですから、それに負けない生命力です。実際、適度に水を与えていれば、枯れることは滅多にありません。

① 栽培の歴史

オリーブの起源は、地中海東岸の中央アジア(トルコ周辺)とされ、栽培の歴史も古代ギリシャ時代(紀元前3000年~)にまで遡ります。ローマ時代には、イタリア、スペイン、北アフリカなど、地中海沿岸諸国に産地が広がりました。現在、オリーブオイルの生産は、①スペイン、②イタリア、③ギリシャ、④チュニジア(北アフリカ)、⑤トルコが上位を占めており、日本の稲作より古い歴史があります。日本で売られているオリーブオイルの多くは、それらの国々で生産されており、品種や気候による特色があると言われています。

アンダルシアに広がるオリーブの海


オリーブの産地は、大航海時代以降、アメリカ西海岸やメキシコ、南米ではアルゼンチンやチリに広がり、その後、オーストラリア、ニュージーランドでも栽培されるようになり、日本でも、これらの国々の製品が売られるようになっています。

② 日本での栽培

日本のオリーブ栽培は、キリスト教宣教師がポルトガルから持ち込んだのが最初と言われています。江戸末期から明治初頭には、横須賀や神戸で試験栽培されましたが、立ち消えとなりました。
その後、政府は、日露戦争後に、魚の缶詰加工に必要なオリーブオイルを国産化を考え、アメリカから苗木を輸入し、香川、鹿児島、三重の3県で試験栽培を行いました。その中で唯一栽培に成功した小豆島が「オリーブの島」として脚光を浴びることになります。小豆島オリーブ園には、その時植え付けられた木が生育しています。
オリーブの栽培は、小豆島のほか、岡山県の牛窓オリーブ園が有名ですが、その後、瀬戸内海沿岸エリアに広がり、現在では関東以西で広く栽培されるようになりました。

小豆島の4品種
アメリカから輸入された4品種が小豆島で試験栽培に成功し、小豆島の4品種として定着しました。最近でこそ、ガーデニングショップには、世界各国の多様な品種が出回っていますが、少し前までは、ほぼこの4品種のみでした。私もこの4品種を育てて実を収穫する過程で、品種による違いを体感しました。

品 種 名原 産 国用 途
ミッション Missionアメリカ合衆国搾油・塩漬け
マンザニロ Manzanilloスペイン塩漬け
ルッカ Luccaイタリア/異説あり搾油
ネバディロ・ブランコ
Nevadillo Blanco
スペイン/異説あり授粉樹

※各品種の特徴については、「品種の選定」のところで説明します。

③ 巨木の輸入

3月15日は「オリーブの日」。1950年3月15日に昭和天皇が小豆島ご巡幸の際、オリーブの種をお手蒔きされたのが始まりです。 そして、2011年の記念日に合わせてスペイン・アンダルシア地方からはるか10,000kmの海路を経て樹齢千年を超えるオリーブの樹がオリーヴの森EASTにやってきました。 今では、青々とした新芽が芽吹きその存在感は他を圧倒する力に満ち溢れ、ものすごい生命力で訪れる人々に元気と希望を与えてくれています。